2007年6月16日土曜日

経営革命の構造


本書はイギリスの産業革命からシリコンバレーに至るまでの技術と組織のイノベーションはいかにして起こされたのかということをその時代を生き抜いた突出した個人とそれを支える企業家に注目して書かれた経営史であります。
 
 著者は「技術が人間の能力を大きく超えてしまった後には、人間は人間の能力を超える実体、すなわち組織を作り上げなければならなかった。」とし、それぞれの時代で組織の変化に注目していますが、現在も同じ事が言えるのではないでしょうか。
 
 また、社会を大きく変えうる偉大な発明を行った突出した個人は、残念ながら全てが報われた人生だったわけではありません。しかし歴史を動かしていったのは成功の影に積み重ねられた多くの失敗と、発明家や企業家の努力なのです。
 
工程間の不均衡によるイノベーションの誘発には特に注目しました。